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深い森の奥で、温かいお湯が岩肌を流れ落ちています。お湯が流れる岩は、黒く染まっています。この黒い色は、いまも少しずつ生まれ続けている鉱石です。
北海道足寄町(あしょろちょう)のオンネトー湯の滝では、温泉の中に暮らす小さな藻とバクテリアの働きで、黒いマンガンの鉱石ができ続けています。こうした鉱石ができる場所は、ふつうは海の底に限られます。陸の上で見られる貴重な場所として、国の天然記念物に指定されています。
なぜ、滝の岩が黒くなるのか
文化庁の文化遺産オンラインによると、泉源からは40℃ほどの温泉が湧き出しています。泉源と滝の斜面には、シアノバクテリア(藍藻類)とマンガン酸化細菌が暮らしています。
この小さな生き物たちが、温泉に溶けているマンガンを酸化させ、黒いマンガン鉱物に変えます。足寄町の案内では「温泉内の微小な藻とバクテリアが水中のマンガン鉱物を酸化させ、黒いマンガン鉱床を作り出している」と説明しています。
できる量は、年間1トン以上の沈殿物です(文化遺産オンライン)。
海の底でしかできないはずの鉱石
文化遺産オンラインは、いま地球上でマンガン鉱床ができている場所は海底に限られていて、オンネトー湯の滝は「陸上で観察できる最大のマンガン鉱物生成場所」だと紹介しています。「天然の実験室」として世界からも注目されているそうです。足寄町は「地上で見られる世界でただ一箇所の貴重な場所」と案内しています。
国の天然記念物「オンネトー湯の滝マンガン酸化物生成地」に指定されたのは、2000年9月6日です。
観光庁の解説文によると、滝の上の池は以前は露天風呂として人気でしたが、酸化マンガンが積もっていることが分かってから入浴が禁止されています。足寄町も、マンガン酸化物の生成に影響があるため、いまは温泉に入れないと案内しています。
森の中を歩いて見に行く
湯の滝は、雌阿寒岳(めあかんだけ)と阿寒富士のふもとに広がる原生林の中にあります。滝は2本の流れからなり、高さは足寄町の案内で30メートル、文化遺産オンラインでは20数メートルと、資料によって違います。
オンネトー南側の駐車場(トイレあり)から、約1.4キロの散策路を歩いて向かいます(徒歩のみ)。
冬は行けません。湯の滝へ向かう道道949号オンネトー線は、例年12月上旬から翌年4月上旬まで冬の通行止めになります。行くなら、雪が降る前の秋までです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 場所 | 北海道足寄郡足寄町(阿寒摩周国立公園) |
| 見どころ | 温泉の中の藻とバクテリアが作る黒いマンガン鉱物(国の天然記念物・2000年指定) |
| 歩く距離 | オンネトー南側の駐車場から散策路で約1.4キロ(徒歩のみ) |
| 行き方 | 車で道東自動車道の足寄ICから約50分、JR釧路駅から約100分。阿寒湖温泉からは約20キロ |
| 冬 | 道道949号オンネトー線は例年12月上旬〜4月上旬に通行止め |
| 入浴 | できません(マンガン酸化物の生成に影響があるため) |
| 問い合わせ | あしょろ観光協会(0156-25-6131) |
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まとめ
- 北海道足寄町のオンネトー湯の滝では、温泉の中の小さな藻とバクテリアが、黒いマンガン鉱物を作り続けている
- マンガン鉱床ができる場所はふつう海の底だけ。陸上で観察できる最大の場所として、国の天然記念物(2000年指定)
- 沈殿物は年間1トン以上。以前は入浴できたが、いまは入浴禁止
- 駐車場から約1.4キロの散策路を歩く。道は例年12月上旬〜4月上旬に通行止めなので、行くなら秋まで
※この記事は2026年10月7日時点の文化遺産オンライン、足寄町、観光庁、北海道観光振興機構、環境省、楽天トラベルの宿の情報に基づきます。
出典
- 文化遺産オンライン「オンネトー湯の滝マンガン酸化物生成地」(2000年9月6日指定・泉源40℃ほど・シアノバクテリアとマンガン酸化細菌・年間1トン以上・陸上で観察できる最大の生成場所)
- 足寄町「阿寒摩周国立公園オンネトー湯の滝」(高さ30mの2条の滝・約1.4kmの散策路・入浴不可・世界でただ一箇所)
- 足寄町「オンネトー」(道道949号は例年12月上旬〜翌年4月上旬に冬期通行止め)
- 観光庁 地域観光資源の多言語解説文データベース「オンネトー湯の滝 希少現象」(以前は露天風呂・入浴禁止)
- HOKKAIDO LOVE!「オンネトー湯の滝」(足寄ICから約50分・釧路駅から約100分・あしょろ観光協会)
- 環境省「オンネトー&原始の森トレッキング」(阿寒湖温泉から約20km)
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