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草の少ない白っぽい岩の谷に、硫黄のにおいが漂い、その奥に大きな岩がひとつ置かれています。
九本の尾を持つ狐が姿を変えた、と伝わる岩です。
栃木県那須町の那須湯本温泉(なすゆもとおんせん)にある「殺生石(せっしょうせき)」は、「白面金毛九尾の狐(はくめんこんもうきゅうびのきつね)」の伝説が残る場所です(那須町)。
平成26年に国の名勝に指定されています。
2022年3月には、この岩が二つに割れているのが見つかり、那須町観光協会が慰霊祭と平和祈願祭を開きました。
九尾の狐が、石に姿を変えた
那須町観光協会によると、昔、九本の尾を持つ狐が、美しい女性に化けて帝をだまし、悪事を働きました。
やがて陰陽師に正体を見破られた狐は、「殺生石」と呼ばれる大きな石に姿を変え、毒気をまき散らして人々を困らせたといいます。
その話を聞いた玄翁和尚(げんのうおしょう)が石に向かって一喝すると、石は割れて飛び散り、そのひとつが那須町湯本に残ったと伝わります。
那須町の説明では、この話は室町時代の文安2年(1445年)の書物「下学集(げがくしゅう)」に初めて出てくるそうです。
「毒気」の正体は、火山のガス
環境省関東地方環境事務所によると、殺生石のまわりで感じる卵の腐ったようなにおいは、硫化水素です。
殺生石はいまも硫化水素を出していて、近づく生き物の命を奪うことがあります。
硫化水素は空気より重く、低いところにたまりやすいため、木道から外れない・しゃがまないこと、小さな子どもは歩かせず抱きかかえることがすすめられています。
江戸時代には松尾芭蕉もこの地を訪れ、『おくのほそ道』に、石の毒気で蜂や蝶が砂の色が見えないほど重なって死んでいる、と書き残しています(那須町)。
2022年、岩が二つに割れた
2022年3月、殺生石が二つに割れているのが見つかりました。
那須町観光協会は3月26日に「九尾狐 那須殺生石 慰霊祭並びに平和祈願祭」を開き、那須温泉神社による神事や太鼓の奉納が行われました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 場所 | 栃木県那須郡那須町大字湯本182(那須温泉神社本殿の北約200m、湯川沿いの駐車場の奥) |
| 伝説 | 九尾の狐が石に姿を変えて毒気をまき散らし、玄翁和尚の一喝で割れて飛び散った |
| 毒気の正体 | いまも出ている硫化水素。木道から外れない・しゃがまない・小さな子は抱きかかえる |
| 指定 | 国の名勝(平成26年3月18日) |
| 2022年 | 3月に岩が二つに割れているのが見つかり、3月26日に慰霊祭と平和祈願祭 |
| 駐車場 | 普通車13台・大型車3台(栃ナビ) |
| 問い合わせ | 那須町観光協会(0287-76-2619) |
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まとめ
- 栃木・那須湯本温泉の「殺生石」は、九尾の狐が石に姿を変えて毒気をまき散らしたと伝わる岩
- 玄翁和尚の一喝で石が割れて飛び散り、そのひとつが那須町湯本に残ったとされる
- 「毒気」の正体は、いまも出ている硫化水素。木道から外れず、しゃがまない
- 2022年3月に岩が二つに割れているのが見つかり、那須町観光協会が慰霊祭と平和祈願祭を開いた
※この記事は2026年10月21日時点の那須町、那須町観光協会、環境省関東地方環境事務所、栃ナビ、楽天トラベルの宿の情報に基づきます。温泉の効き目については書いていません。
出典
- 那須町「殺生石」(白面金毛九尾の狐の伝説・文安2年の下学集・源翁和尚の一喝・芭蕉のおくのほそ道・平成26年3月18日指定・所在地)
- 那須町観光協会「きゅーびープロフィール」(美女に化けて帝をだます・陰陽師に見破られ石に化身・毒気・玄翁和尚の一唱で割れて飛び散り、ひとつが湯本に残る)
- 環境省関東地方環境事務所「’九尾のキツネ’と言えば、那須!!」(硫化水素・いまも毒気を出す・木道から外れない・しゃがまない・子どもは抱きかかえる)
- 那須町観光協会「九尾狐 那須殺生石 慰霊祭並びに平和祈願祭について」(2022年3月26日・那須温泉神社による神事・太鼓の奉納・割れた殺生石の写真は2022年3月5日撮影)
- 那須町観光協会「第38回 那須御神火祭」(国指定名勝の史跡「殺生石」)
- 栃ナビ「殺生石」(2022年3月に2つに割れ慰霊祭・駐車場 大型3台 普通13台)
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